SuSE9.3のインストール
SuSE9.3 がFTPサイトにアップされました。当初はあまりにもアップグレードが早すぎてついて行けないとの思いから、CentOS4.0に乗り換えようと準備したのですが、CentOSはIntel815EPを使用しているバックアップサーバとの相性が悪く、KDE関係が全滅であり、GUI関係もいろいろ不具合が出るので取り敢えず乗り換えはあきらめました。この現象はFedoraCore3でも同じであり、FedoraCore4は試していませんが新しいRedHat系は駄目なのだと思われます。そこで、メールサーバを新しくすることもあって、SuSE9.3に乗り換えることにしました。
SuSE9.3の特長としては、XenとかVoIP等があげられていますが、サーバ用途の場合はあまり関係ないかなと思っています。但し、Xenについては複数のデストリを評価するのに便利なため、一段落したら考えようと思っています。
■SuSE9.3 のインストール
従来、SuSE のFTP版では ISO イメージが提供されていないため、CD からインストールできず、ブートCD を使ってインストーラを起動した後、
ftp でネットワークインストールする必要がありました。
しかし、SuSE9.3では、CD 及び DVD のISOイメージが提供されるようになったため、こちらをダウンロードして焼き付ければメディアからインストールできるようになりました。もちろん、従来どおりのネットワークインストールも可能ですが、おやじのようにテストで何度もインストールすることを考えると、CD/DVDに焼いておくほうが後が楽です。
いくつか、気になる点を上げておきます。
- ISOイメージは、下記のミラーサイトからダウンロードする。おやじはNovellまたは理研のサイトが使いやすいサイトのでそちらからダウンロードした。
・ミラーサイト:http://www.novell.com/products/linuxprofessional/downloads/ftp/int_mirrors.html
- CD-ROMでのインストール
CD-ROMは5枚構成で、FedoraCore等と異なり5枚全てが必要になる。なお、CD-ROM版は64ビット対応されていないので、必要ならDVD版をダウンロードすること。
- DVD-ROMでのインストール
DVD-ROM用のISOイメージは、SUSE-9.3-Eval-DVD.isoである。64ビット対応版が必要ならこちらを利用すること。なお、DVD.isoはブラウザ経由では3.99GB等としてしか認識されず、実際その容量のファイルとしてダウンロードされてしまうので注意が必要である。別途、FFFTP等を利用してFTPでダウンロードする必要がある。
- ネットワークインストール
ブートCDのISOイメージ、boot.isoをダウンロードしてきてCD-ROMを作成する。
- MD5 sumの値をチェック
ダウンロードしてきたファイルが壊れていないか、MD5 sumの値をチェックし、MD5 sumの値が問題なければ、CD-R/DVD-Rに書き込む。MD5
sum値は、ISOイメージファイルといっしょにサイトにあるので確認する。
(おやじは、Windows環境でCDを作成しますが、cygwinをインストールしているのでmd5sumコマンドが使用できます。しかし、一般的にはこのコマンドはないので、「md5sum
windows 」あたりでググればいろいろWindows用のものがありますので、ダウンロードしてsystem32フォルダあたりに入れておけば便利でしょう。)
D:\SuSE\>md5sum SUSE-9.3-Eval-DVD.iso
04d2ebe4e0b8b00bc83cdc180a79e667 SUSE-9.3-Eval-DVD.iso
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■インストールで気がついた点
SuSE9.3のインストールに関して、おやじが気がついた点を上げておきます。
- インストールの初期画面で、「F3」でインストール方法、「F4」によりインストールで使用する言語が選択できるので、「日本語」を選択するとよい。
- 上記で日本語を選択しても、DVD-ROMインストールではインストール後のデスクトップが英語になってしまうという現象が発生した。但し、このままでも全てではないがアプリは日本語対応になっているという変な現象になっていた。
原因は、KDEの日本語デスクトップ環境用のファイル( kde3-i18n-ja )がインストールされていないからで、このファイルはなぜかDVD-ROMにはないのでこういう現象が発生するようだ。従って、オンラインでインストールするしかない。
- YaSTを起動して、「システム」->「インストールソースを変更する」を選択する。
- 「追加」を押し、「FTP」もしくは「HTTP」を選択すると、サーバとディレクトリの設定画面が出るので以下の例のように各項目を設定し、「了解」を押す。
No. |
パラメータ |
設定内容 |
1 |
プロトコル |
FTPもしくはHTTP。おやじはHTTPを使用。 |
2 |
サーバ名 |
Novell |
ftp.novell.co.jp |
理研 |
ftp.riken.jp |
3 |
サーバのディレクトリ |
Novell |
pub/suse/suse/i386/9.3/ |
理研 |
Linux/suse/suse/i386/9.3/ |
- 「ソフトウェアソースメディア」の上欄に設定サイトが二番目に登録されるので、サイトを選択し「上へ」を押して優先度を上げ、「完了」を押す。
- 続けてYaSTを起動して、「システム」->「ソフトウェアのインストール/削除」を選択する。
- 「検索」欄に「 kde3-i18n-ja 」と入力し「検索」を押すと、右欄にパッケージが表示されるので、チェックマークを入れ「了解」を押し、インストールする。
ここで、システムを再起動すれば、デスクトップ等が日本語化される。と、思ったのですが、今度はYaSTの一部が英語になってしまうというおかしなことになってしまった。対処としては、YaSTを起動してシステムの言語の管理で、プライマリの言語をいったん英語"English(US)"に設定してシステムを再起動し、再度、プライマリの言語を日本語に設定してシステムを再起動すれば正常になる。この現象は、32ビット/64ビットに無関係であり、DVDインストールすると発生する。なお、言語変更時にDVDを要求されるが、予めセットしてあるとメディアを要求してくるが、セットしてあるからといってそのまま「OK」しても駄目であり、一旦、イジェクトしてから再度セットして「OK」をすれば、読み込んでくれる。
- インストール時に自動検出されるが、初期画面で、「F6」により32/64ビットの切り替えができる。
インストール後は、YaSTを起動して環境等(サーバ名は、「ネットワークの設定」のところで変更していなければデフォルトでlinuxになっている等)の変更・設定をしておきます。また、追加のソフトのインストールやパッチもあてておきましょう。
SuSE9.3では、syslogがデフォルトでsyslog-ngになっています。設定等は
こちらが参考になると思いますが、忘れてはいけないのが自分でログローテーションしたりしていた場合です。syslogの再起動のあたりの修正が必要になるので、忘れずに。おやじはルータの不正アクセス解析処理の修正忘れで、一部データが飛んでしまいました。
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